再現性が低い結果を公開し続ける価値
こんばんは、『さんぽうよし農園』の人です。
学生として農大で研修しているおっさんです。
さて、学校では卒業研究があります。
卒業研究以外でも圃場を使った様々な実験が行われています。
しかし、圃場での実験は再現性が低く、作物によっては年に一回しか実験できない物も多いです。
そのため
多くの農学部は再現性の高い実験室での実験が多く行われています。
確かにこちらの方が論文を量産でき、学術的に有意義なものともいえます。
しかし
実際の現場では様々な自然環境があり、全く同じ条件での栽培はほぼ無理です。
そのため、論文に記載された通りの栽培を行ったとしても、環境要因の多様性の影響で、必ずしも成果が上がるとは限りません。
その点、農大での研究は様々な環境下での、再現性が低い研究をたくさん行えます。
実験室とは異なる様々な環境下での栽培の記録が残るというわけです。
要するに、現場での試行錯誤の結果が事例として蓄積されていくのです。
こういった研究結果がたくさんあると、実際の栽培に活かせる事例も多くなるわけです。
学問的な価値が低くても、実際に参考にすべき事例を数多く見ることができるわけです。
その中には自分の栽培条件と似たものも多数あるでしょう。
つまり
学術的な価値が低いとしても実際の育成の参考に溢れているのです。
学問的な価値も必要ですが、学問以外の事例からも学べることは多く、農家として大変ありがたいことになります
。
今日はそんな感じでお休みなさい。